2025-11-05(水)
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また輸出減少…日本はアメリカとの「関税戦争」に疲弊している

また輸出減少…日本はアメリカとの「関税戦争」に疲弊している
画像:イメージ

引用元: 日本の輸出4カ月連続減、自動車が重荷/Reuters
引用元: 自民党総裁選、河野・高市ら出馬へ/Reuters

9月の最新データで、日本の輸出が4カ月連続で前年比を下回ったことが明らかになりました。特に米国向け自動車輸出が大幅減少となり、国内経済の脆弱さが浮き彫りになっています。また、自民党では次期総理を決める総裁選が混迷を深めており、政治の不安定さが経済にさらなる拍車をかける可能性があります。

輸出4カ月連続マイナス:疲弊する自動車産業

財務省の発表によると、8月の日本の輸出額は前年同月比で0.1%減少。アメリカ向けの自動車輸出は前年から13.8%の急落という痛ましい数字です。チップ製造装置の輸出も38.9%の大幅減で、日本の技術製品が米関税の重みに押しつぶされている様子がうかがえます。
輸出減少により、経常黒字の縮小や、企業収益へのダメージが懸念される状況です。

政治も揺れ動く:自民党総裁選は混迷の入り口か

石破首相の辞任を受けて、自民党内では総裁選が正式にスタート。河野太郎氏、林芳正氏、元外務大臣の茂木敏充氏、高市早苗氏などが出馬を表明し、それぞれが異なる政策方針を掲げています。
特に河野氏は安定志向、高市氏は動きの速さと改革性を売りにしており、政策の方向性を巡って党内は緊張状態にあります。

物価高・円安・利益低下…庶民の生活への影

  • 輸出不振は企業収益を圧迫し、最終的には雇用や賃金に悪影響を及ぼす可能性。
  • 為替相場の変動と米関税は、輸入物価の上昇を通じて家計負担に直結。
  • 新しい首相と政策が見えてくるまでは、経済の「低迷期間」が長引く恐れ。

今、見逃せないポイント

  • 次期首相の関税/貿易政策に注目。対米交渉の姿勢が鍵。
  • 日銀の金融政策対応。利上げが進む予兆があるのか。
  • 輸出業の価格転嫁力と国内需要の回復のバランス。

出口なく苦しむ「貿易依存国・日本」

輸出減、政治の揺らぎ、そして生活への圧力—これらの兆候は、日本が出口の見えない“貿易戦争”と政策不確実性に晒されている証です。国際情勢と国内政治の動きに戸惑いつつ、企業と国民の間に漂う不安を無視することはできません。次のリーダーがどのような経済処方を示すのか、極めて注視すべき時期です。

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